時間のかかる読書 宮沢 章夫
劇作家の宮沢氏。
でもワタクシにとっては面白いエッセイを書いてくれる人なのですが。
これは.....むつかしかった。
表紙がこんなんやから、またまた笑えるエッセイやと思って手にとったのですが。
宮沢氏がなんと「原稿用紙50枚ほどの短編小説を11年と数ヶ月かけて読んだ」
その記録だというのです。
「機械」
という作品もその作者の
「横光利一」
という作家もワタクシは知らんのよ。
映画やテレビ番組ならば先に原作を読んで自分なりの感想をもって見る機会は
あるけれど、新聞の書評やなくきちっと全て網羅された、作品の一挙手一投足を
まだ読んでもいないのに知ってしまうこれって???
じゃあその作品は買わないとあかんのね、と思ったら。
太っ腹よ、宮沢氏。
まるまる載せてありました、機械。
誰でも買った本を買ったときはワクワクして読むぞ!っておもってても
なんやかや気が付けば月日が流れ、その時の買った時の情熱が冷めて
次の本を買うってことがあるはず(ワタクシ、そんなんばっか)。
しかしそれとは違う。きちっと読む。目に見えない作品の世界をきちっと
観る。数行づつ、じっくりと向き合う。
これは簡単にはできんわ~~。
作品の中身の奇妙さにも惹かれるけれど、これだけの年数と労力を
かけてかかれたこの一冊に脱帽です。
ここまでというか、これのうん百分の一も作品の書かれた時代や
背景を考えて本を読んだこと無いから、新鮮でもありました。
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by jes22salud2
| 2015-08-13 07:07
| 本